NEWS

2023.08.03
【翻訳】映画「コンクリートユートピア」出演イ·ビョンホン インタビュー

8月1日午後、ソウル昭格洞のあるカフェで映画「コンクリートユートピア」に出演したイ・ビョンホンのインタビューが行われました。

■「ヨンタク=極端で無気力、人生を放棄し正気ではない」

イ·ビョンホンは今回演じたキャラクターについて「今までリーダーになったことのない人物で、実は正気ではない」と自評しています。
「彼には事情があり、普通ではない人生を送っています。ある意味ほとんど人生を手放した人なのに、ある日突然住民の代表になるというのが独特でした」と明かしました。

イ・ビョンホンが出演した最新映画「コンクリートユートピア」は大震災で廃墟となってしまったソウルで、唯一残った皇居アパートに生存者が集まって始まる話を描いた物語です。




映画「コンクリートユートピア」でイ·ビョンホンは大震災後、皇居アパートの入居者代表になったキム·ヨンタクを演じています。

イ·ビョンホンは「ヨンタクの心境にも変化が生じる」として「私は極端で無気力な状況の中でも、若干の条件反射を持った人物だと思いました」と人物を解釈した過程を明かしました。

さらに、「オム·テファ監督と多くの対話を交わしながら作っていきました。それでもヨンタクは最初から自分をそのような人物だと信じていました。 小市民でしたが環境の変化に適応するのが得意ではなく、だからこそさらに荒々しく独裁者になってしまったのだと思います」とキャラクターが持つ意外性に魅力を感じたと話しました。


■「私にこんな顔が?自分の顔を見て驚いた」

完成した映像を見て感じた点については、「自分にこんな顔があったのかという驚きました」と話し、「ある場面を見て、自分自身が怖かったほど自分の顔を見て驚きました(笑)。私にこんな顔があるとは知らなかったです」と自分の演技について振り返ります。




さらに「シナリオに出てきた台詞と行動を見て、キャラクターがなぜこのような行動をするのかを考えれば、それなりにその人物について推測することになります。私は、ヨンタクは自分がすでに死んだ人だと思っているなと感じました。 ところが、リーダーの位置に上がることになり、責任感が生まれたわけです。 何か大きな仕事を引き受けることになって悩みながら、即興的で感情的な判断もしただろうと思いました。 ある意味過激な部分も生じたと思います。『人生なんてたいしたことない』とも思ったと思うんです。 彼がますます大きくなる権力を自らコントロールできない、それをどのように使えばいいのか分からず狂気が生じたんだと思います」とキャラクターを分析した過程を語りました。



また、イ・ビョンホンは、オム·テファ監督との対話を通じて人物構築に大きな力を得たといいます。

「監督はディレクションをほとんどしない方でした。たくさんされる監督もいますが、オム·テファ監督は口数が少なく、ディレクションをあまりしないスタイルでした。私がひとまず色々と自由にやってみて、後でモニターしながら、どんな感じがいいか対話を交わしながらより良いものを選んでいきました」とオム·テファは"俳優の選択を重要視する監督"と評しました。


■「私も演技に不安がある」

イ·ビョンホンは「私も自分の演技に不安がある」と打ち明けています。
「なぜなら人間の極端な感情というものは、見る人によって主観的に違って受け取られる可能性があるため」と自分自身の演技力について感じているからだとか。




皇居アパート入居者代表ヨンタクを演じたことについては「自分のキャラクターの演技を見て、『そこまでやる?』と感じる方もいるでしょうし、一方で、表現を自制すれば『え?それだけ?』と感じる場合もあると思います」とし「私がいくら確信を持って演技をしても、観客に公開される前に持つ不安感はどうしようもないですね」と率直な本音を語りました。

この映画のシナリオを大変面白く読んだというイ·ビョンホンは、この日「一般的に、ひとつの作品の監督と主要俳優は、考えが一致してこそシナジー効果が生まれます。ですから撮影前に対話をたくさん交わしました」と明かし、「監督が撮影前に『この場面はこのように撮って、見る人にこんな風に感じてもらいたい』と話していました。 そのようにしっかりと指摘されているのを聞きながら、この映画の色を感じることができて信頼できました」と監督に対する信頼を表わしました。

「ストーリーの力を信じる」というイ·ビョンホンは「昨日(完成した映画を)見ながら監督が本当に絶えず努力されたんだなと思させられるところが多く驚きました」と完成した作品への満足感を表わしました。

映画「コンクリートユートピア」は8月9日に韓国にて劇場公開され、日本でも2024年に公開予定となっております。

引き続き、イ・ビョンホンならびにイ・ビョンホン ジャパン オフィシャル ファンクラブへあたたかいご声援をよろしくお願い申し上げます。